歯ぎしりと圧力について
歯ぎしりはただ歯と歯を鳴らすような症状だと考えている方がいらっしゃいますが、想像している以上に大きな圧力が掛かっているため、十分に注意しなければなりません。
寝ている時は私たちは力をコントロールすることができず、歯ぎしりを行うことによって強い圧力が加わってしまうため、歯の表面を覆っているエナメル質が減って神経を守っている象牙質がむき出しになり、知覚過敏が引き起こされます。
知覚過敏は冷たい飲み物を飲んだりする際に、歯がしみるような状態を指し、症状が進行するにつれて温かい飲み物でも刺激が加わるようになるので、非常に怖い症状の一つなのです。
それに、知覚過敏になると歯ぎしりを行う度に圧力が加わってしみるようになり、睡眠が阻害されて疲れやストレスを溜め込む大きな原因となります。
肉体的な疲れや精神的なストレスにより、歯ぎしりの症状が悪化することが分かっており、負のスパイラルに陥る可能性が高いので、早めに適切な対策を練っていかなければならないというわけです。
歯ぎしりによって歯や顎に加わる圧力は、普通に食べ物を噛んでいる時の数十倍にも及ぶと考えられているので、歯が消耗して欠けたり折れたりすることもあるでしょう。
口内への影響に留まらず、頭痛や肩こり、倦怠感や腰痛といった症状に繋がることも十分にあり得るので、ストレスを緩和させるという対策が必要となります。
基本的に歯ぎしりはストレスの増幅によって引き起こされているため、普段の生活できちんと発散させることによって、症状を緩和できるというわけです。
歯ぎしりと一口に言っても、幾つかのパターンに分けられており、歯を擦り合わせるギシギシ型や、食いしばるガリガリ型など、個人によって引き起こされる症状には大きな違いが出ております。
どのような状態の歯ぎしりにしても、歯や顎に大きな圧力が加わっていることは間違いないので、少しでも症状を和らげる対策を行わなければならないのです。
知覚過敏だけであればまだしも、歯の付け根部分が凹む楔状欠損(くさびじょうけっそん)や、長期的に渡って歯に圧力が加わることによって、歯にヒビといった亀裂が入るようになります。
確率的にはかなり薄いのですが、歯を失うというリスクがある以上、歯ぎしりは病気ではなくても、症状を和らげるような処置を施していかなければなりません。
もしかしたら、歯の詰め物が自分に合っていないことが原因で、歯ぎしりが引き起こされているかもしれないので、誰かに指摘されたのであれば、早めに歯科医院を受診してみてください。